・(漫画)石川賢(原作・山田風太郎柳生十兵衛死す」3巻 リイド社
・(漫画)もとむらえり「愛しの焔〜ゆめまぼろしのごとく〜」3巻 ソフトバンククリエイティブ


 「愛しの焔〜ゆめまぼろしのごとく〜」愛する斉藤道三のために女を捨てた「実は女性だった明智光秀」と織田信長恋愛漫画。はじめは光秀と帰蝶が涙をキスで拭うという「レイズナー」の主題歌のような関係だったので、三角関係が中心になるかと思いきや、そうではありませんでした。


 一度は愛したものの、色々あって信長を憎み始めた光秀。3巻は光秀が足利義昭を利用し、信長への復讐の好機を狙うところからはじまります。しかし、いざ信長の命に危険がせまると、気持ちがぐらつきはじめ・・・・・・というのがだいたいの内容。



 「光秀のあずかり知らないところでいつの間にか終わっていた金ヶ崎の戦い」とか「光秀をモノにしようと押し倒すも、女だったので手を出さなかった足利義昭衆道狂い)」とか「既にいる森乱丸(くないとか持っているのでおそらく忍者)」とか、色々気になる点はありましたが、一番気になったのは一瞬しかでてこないのに無駄なキャラ付けをされた人たちの存在です。


 お約束でロンゲの美形な浅井長政はまだいいんですけれども、オカマキャラの朝倉義景、格ゲーのキャラのような足利義輝などが登場。前巻にでてきた斉藤義竜も酷かったんですが、この2人はそれより酷い気がします。特に足利義輝。あんなのが征夷大将軍だったら、そりゃ松永も三好三人衆も怒りますよ。挙句に武器が槍。刀はどうした、刀はどうした剣豪将軍! あの姿だと、刀を振るだけで衝撃波とか放てそうなのに! そしたら、殺されずにすんだのに! 残念で仕方がない!

 
 あと、打ち切りが近いのでしょうか、展開が速いのが気になりました。あっという間に足利義昭も浅井も本願寺も武田も退場。(光秀絡みで義昭と武田は再登場しそうですが)このままのペースでいくと、次巻は本能寺の変になりそうな予感。そうなっても、家康のイの字もないから天海ENDはないような気がします。