・昨日のことなのですが、仕事を終えて帰路につき、いつも使っている電車に乗り込んだ私。空いている席に座って、鞄から本を取り出そうとしていると、すごい人物が電車の中に入ってきたのです。


 猫ひろし!…ではなく、猫ひろしを「けして社会にだしてはいけない」ようにアレンジした感じの男性でした。まず、裸足。都会より、森の中のほうが似合いそうなほど裸足です。上半身はカッターシャツ。下半身は、青いトランクス1丁。酒の臭いをぷんぷんさせて、千鳥足で電車に乗ってきました。


「うー」とか言いながら、座っている人の頭をどんどん叩いて回る男性。どこぞのカルト宗教の教祖が信者にして回る「せいなるぎしき」みたいな光景であります。親が子を子が親を殺す現代社会ですから、キれる人がいるかと思ったんですが、車内の人はみなやさしい人ばかりで、たたかれても男性を無視。


 儀式に飽きたらしい男性は、空いている席に寝転びました。頬杖をつき、足をバタバタさせて、近くに座っていた中年サラリーマンを見つめます。ひとしきり見つめたあと、男性はサラリーマンにいたずら開始。頭をたたく他、読んでいた新聞や鞄を奪うなどやりたい放題。


 ずっと黙っていたサラリーマンですが、鞄を持っていかれそうになってマジ切れ。「貴様!」と叫んでいました。そこへ駅員が登場。男性は両脇を抱えられ、連行されていきました。


 しばらくして電車は出発。車内は、次の駅に到着するまで静まりかえっておりました。