駅で、通学途中らしき制服姿の女の子2人を見かけました。
1人は、怪我でもしているらしく、右腕にギプスを装備。やたら重そうな鞄を、左腕で必死に持っていました。もう1人の女の子は、なぜか手ぶら。さいきんの学校は、手ぶらですますことができるんだと感心しました。
と、そのとき、ギプスの女の子の制服のポケットから携帯電話のメール着信音らしき音が。
手ぶら「出てあげる」
ギプスの女の子のポケットから携帯電話を取り出し、着信したメールの内容を大声で読み上げる手ぶら。ギプスもそれを聞いて大笑い。
ギプス「メールを読んでくれてありがとう」
手ぶら「困っている時は助けあい!」
ギプスの制服のポケットに携帯電話をいれると、手ぶらはそのままずんずんと先へ進んでいきました。ギプスは、左腕一本で、重そうな荷物を必死で持って、手ぶらのあとを追います。
親切の方向が間違っていることに、おそらくは気づいていないであろうギプスと手ぶらの明日はどっちだ。
・多田容子さんの「双眼」という、柳生十兵衛ものの小説を購入。多田容子さんは、自身も柳生新陰流初伝で、手裏剣も打てるという武闘派作家。著者近影も、日本刀を構えている姿で、めちゃくちゃ勇ましいです。
私が多田容子作品に興味をもったのは、最新作の「柳生双剣士」という作品の宣伝文句を見たのがきっかけです。
赤鍔の十兵衛 vs.黒鍔の十兵衛
柳生宗矩の密命が、2人の十兵衛の行く末を翻弄する。
とか書いていたんですよ。2人の十兵衛! 2人の十兵衛といえば、ノッカラノウムですよ。朝鮮柳生ですよ。荒山徹ですよ!
期待は膨らむわけですが、そうそう十兵衛が分裂するわけもなければ、朝鮮柳生が誕生するわけもなく、柳生十兵衛とそのそっくりさんのお話みたいです。
とりあえずは、多田作品に興味が湧いたので、デビュー作であり、柳生十兵衛ものである本作に手をだした次第。はてさて、どんな柳生なのやら。