今日、電車に乗っていたときのこと。
僕の隣に乗った若い女性が、禁止車両だっていうのに構わず携帯電話で誰かと話しはじめたんです。
「うざいなぁ」と思いつつも、以前テレビでみた「携帯電話を注意しただけで痴漢扱いされたという人の話」を思い出してしまい、僕は注意することができませんでした。
女性と、電話の相手との会話はひどく深刻そうなものでした。
女性「実は、血液検査で異常があって……」
僕をはじめ、近くにいた人たちの動きが一斉に止まりました。
女性「今年、もたないかもしれないって。ダメかもって……」
重い空気に包まれる車内。
その後も数十分近く、女性の深刻な会話は続きました。
女性「ああ。もう駅だ。じゃあ、電話きるけど、最後に言いたいことがあるの」
まさか遺言?
女性「全部、嘘」
いきなり弾みだす、女性の声。
女性「あはは。心配したー?」
したともさ、ああ、心配したともさー!