タラちゃんについてマジメに考えてみました

 サザエさんの息子のタラちゃん。
 彼は言葉遣いが丁寧で、無邪気で心のやさしい子供と思われがちですが、実際はそうでないと僕は思います。
 長年サザエさんを見ていて、ぼんやりと考えていたんですが、タラちゃんはかなり性格が悪い子供です。
 自分がしでかしたミスを庇ってくれたカツオのことをサザエにちくり、すべての罪をなすりつけて平然としていたり。
 友人のリカちゃんが他の友達を遊んだだけで不機嫌になり、ケンカをふっかけたり。
 カツオが大事にしているぬかみそをいちいち物置から持ち出し、台無しにしたり。
 いつも世話をしてくれるカツオやワカメ、自分を慕ってくれているイクラを見下していたり。
(「カツオ兄ちゃんなんかと一緒にしないでください!」という衝撃のセリフも)
「夢のなかでお菓子を買ってくれるといったです!」とゴねてマスオにお菓子を買わせたり。
 おそらくは波平とサザエの度が過ぎた溺愛に原因があるのでしょうが、その悪意に満ちた行動はどんどんエスカレートしています。
 今日放送された「トイレが怖い」というお話で、この考えは確信に至りました。
 マスオの捜索した、骸骨がでてくる怪談を聞いたワカメが、怖くて一人でトイレにいけなくなります。
 骸骨を見た事もなければ想像もできないタラオは怖くなく、心の底からワカメを馬鹿にし、ワカメの心はズタズタに。
 それでもワカメはカツオの協力で頑張っていくのですが、タラオはどんどん調子にのり、
自作の骸骨の絵をワカメに見せに来たり(ワカメが怖がらないので逆ギレ)、
トイレに行くときにいちいとワカメのところへ来て、
「ボクは一人でトイレにいけますよぉ?」とイヤミたっぷりに言いに来たりします。
 相手の弱点をいやというほどに狙い撃ちした戦法で、カツオをはるかに凌駕する悪童っぷりです。
 そんなタラオに、波平もサザエも怒る気配はなく、むしろ微笑ましいとさえ思っているような態度。
 結局、最後はタラオもトイレが怖くなってオシマイなのですが、
一連のタラオの行動はからかい半分というものではなく、明らかにワカメへの悪意の篭っているものでした。