通院のために乗った市バスが、尋常じゃないレベルでカオス。マナーや他人を思いやる気持ちの一切ない、弱者が泣きを見る暗黒世界。
なぜか怒って叫ぶじいさん。
泣き叫ぶ子供。
さらに泣き叫ぶ赤ちゃん。
そんな赤ちゃんの顔を「おまえうるさい」とステッキでこづく老人。
わが子がこづかれているのに携帯いじりに夢中な母親らしき女性。
うろたえる外国の人。
折りもしないのに毎回「下車ボタン」を押して、バスの運行をひそかに遅らせて微笑む老婆。
携帯電話なんて一切使っていないのに「携帯使うな」と怒られる私。
「おまえの席は俺の席、俺の席は俺の席」とばかりに車内のあちこちの座席を支配しようとするわがままなおばさん。
誰かが腹ごしらえを始めたため車内に漂う焼きそばの香り。
「バス内のことには一切関わりませーん」とばかりにしゃべらない運転手。
人間のマイナス面だけが詰まった、それはもうアレな空間でした。