ちょっと集めたい本ができまして、仕事帰りに古本屋行脚のここ最近。めぼしい古本屋はたいてい回りつくしたのですが件の本は揃いません。どこか行き忘れた本屋はないかと考えて、3年くらい前に通い詰めたことのあるものの最近ご無沙汰な店のことを思い出しました。


 「プレミア本コーナー」という名前の小さなショーケースに入った数冊の藤子不二雄ランドと「変態仮面」「大相撲刑事」が印象的だったその店のおやじは、万引き防止のために客を付け回すという癖はあったものの、自分がいかに本が好きでどれだけ努力してこの店を開店したかを熱く語る熱血漢でした。あの店ならば、目的の本があるかもしれない。


 さっそく、今日の仕事帰りにその古本屋へ寄ってみると、古本屋は潰れており、本屋のあったテナントにはスポーツ用品店が入っていました。ああ、無常。この不況ですから仕方ないこととはいえ、さみしいことこの上ないです。とか考えながら、なにげにスポーツ用品店を覗いてみると、店番をしていたのはあの古本屋のおやじでした。