マルぼんと暮らす 国際マルぼん会議の巻


ヒロシ「ああいやだ。僕の人生って、なぜにこんな調子なんだろう。貧乏で不健康で暗くてネチャネチャしていて嫌な人生。ああ、普通の人生を送りたい。恙なく人生を終えたい」


マルぼん「恙なく暮らせるようになる機密道具ならあるよ。『つつからし』。このからしを食した人は、身辺から筒状のものをなくせば、恙なく人生を送れるようになる。筒状のものを捨てれば捨てるほど、より恙ない人生を送ることができる」


『つつからし』を食べたヒロシは、さっそく卒業証書を入れる筒を窓から投げ捨てました。


ヒロシ「あ、持病の水虫がちょっとマシになってきたような気がするぞ」


マルぼん「ほんの少し、人生が恙なくなったんだ。この調子に筒状のものをどんどん捨てれば、どんどん恙ない人生になるぞう」


 んなわけで、ヒロシは筒状のものをどんどんどんどん捨てまくりました。


ヒロシ「ああ、もう身近に筒状のものがないぞ。僕はもっともっと、恙ない人生を送りたいのに!」

 
 血走ったその目。もはやヒロシ、恙ない人生を送るためなら人殺しも辞さないかまえです。


マルぼん「よく探してみな」


ヒロシ「うーん。うーん」


 悩むヒロシ。ふと己の下半身をみて


ヒロシ「あった」














































 十数年後。某繁華街のとあるお店。


客「なるほど。それでママはこちらの世界に入ったってわけか」


ママ「今はよい思い出話だけれど、正直、あの時はその場のテンションに流されたやっちゃった感があるの。でも後悔はしてないわ。今の人生は今の人生で、恙ないと思うから。……あら」


客「どうしたの」


ママ「時間なのよ。みんな、準備はいい?」


一同「準備OKよ、ママ」


 そして今宵も華やかなショーがはじまる。