マルぼんちゃんとヒロシくん


 教師とケンカした(暴力もまじえて)ヒロシは、勢いで自首退学。「俺の職業は、『自由』。なにものにも縛られない、風のような『自由』」と、連日休日ライフを満喫していたのですが、ついに喰えなくなって、マルぼんの紹介で、1人暮らしのお年寄りを訪ねて、消火器や浄水器を売る会社に就職することができたのですが・・・・・・。


ヒロシ「うわーん、マルぼーん! 営業成績が悪くて、上司にものすごい勢いでいびられてへこむことこの上ないよー!」


マルぼん「がんばれとしか言いようがないYO」


ヒロシ「がんばるのがいやだから、学校辞めたんだい! とにかくマルぼん、楽して消火器や浄水器が売れまくる機密道具だしてー!」


マルぼん「枕営業しかないな」


ヒロシ「ま、まくらえいぎょうだって!? マルぼんは、汚れを知らない僕に己の体をフル活用しろっていうのかい。いや、まぁ、相手がやり手のOLさんとかだったら、やぶさかじゃないけど。げへへへ」


マルぼん「落ち着け俗物。『枕営業』という名前の機密道具を使うだけだ。この枕は、未来の世界のサラリーマンの間で広く使われている機密道具。この枕を2人の人間が一緒に使うと、枕の右のほうに頭を預けている人は、左のほうに頭の預けている人の物をなんでも買ってくれるようになるの」


ヒロシ「そいつはすごいや。よし、こいつで独居老人に消火器や浄水器を売りまくるぞ」


マルぼん「3丁目に、上原さんという独居のおばあさんがいたよ」


ヒロシ「まずはその人からだ!」


枕営業』を片手に、上原さんの家へと向かうヒロシ。いままでの人生にないくらいがんばって、なんとか上原さんと一緒に、『枕営業』を使うところまで話をすすめました・


 上原さんを枕の右側に使わせ、己は左側を使うヒロシ。


上原「あーなんや。あたし、あんたのもん、なんでも買ったてやりたくなってきたでー」


ヒロシ「しめた。効果は抜群だ。それじゃあね、上原さん。素敵な消火器や浄水器が・・・・・・ってあれ」


 慌てて出てきたヒロシ、浄水器も消火器もパンフレットすらも持ってきておらなんだのです。


ヒロシ「ちょっと待って、今、取りに・・・・・・」


 出て行こうとするヒロシの腕を、上原さんのそれが掴みました。


上原さん「なんでも買ったるさかい」


ヒロシ「だから、売るものが」


上原さん「あるやないの」


 上原さん、空いているほうの腕を、ヒロシの下半身に伸ばし、そして


ヒロシ「ちょ、あ!」


 当ブログは、万人が家族揃って見ることができるブログを目指しておりますので、以降の展開はカットしますが、マルぼんは『枕営業』の効果は絶大だと思いました。