その後のマルぼんと暮らす


 休み時間、ささいなことから、ナウマン象や金歯、ロドリゲス大佐らと口論になったヒロシ。悪口の応酬になったのですが……


ヒロシ「ちくしょう、お前らなんか、バカだマヌケだろくでなしだ!」


金歯「なんで、うぬなんて○○○(悪口のレベルをはるかに超えた悪口なので、青少年の育成に悪影響を与える可能性が高く、管理人判断で自主規制しました。知りたい人は来るべきその日を待ってください)でおじゃろう」


ヒロシ「!! ひ、ひどい!! ひどいやー!!」


 悪口対決に敗れた負け犬は、学校をとび出して帰宅。マルぼんに泣きついてきやがりました。


マルぼん「悪口対決で負けた? より酷い悪口(家族ネタなど)を考えて、ぶつけてやれよ」


ヒロシ「僕は生まれがいいから、そんな悪口なんて考えもつかないよ。バカだのアホだのマヌケだの、こういう普通の悪口で、相手に嘘みたいに精神的なダメージを与えられる機密道具はない?!」


マルぼん「『悪口強化メガホン』。このメガホンを通して発せられた悪口は、鬼のような精神的ダメージを相手に与えるんだ」


ヒロシ「このメガホンにそんな効果が。うん? なんだかスイッチが2つばかしあるねえ」


マルぼん「右のスイッチはレベル調整スイッチ。左のほうは」


ヒロシ「あ、左のほう、押しちゃったよ」


マルぼん「自爆スイッチ」


ヒロシ「ぎゃー!」


 自爆したメガホンに吹っ飛ばされるヒロシ。


マルぼん「大丈夫か、大丈夫かヒロシ」


ヒロシ「う……うう」


 虫の息なヒロシ。


マルぼん「なにか言い残すことは」


ヒロシ「……げふっ」


マルぼん「ヒロシィィィィィィ」


 その夜、ヒロシの通夜がしめやかに行われました。


ナウマン象「こうもあっけなく、逝っちまうとはなー」


金歯「まったくでおじゃる」


ナウマン象「この前、ヒロシ、俺らのことバカだマヌケだろくでなしだと、散々罵っていたよな」


金歯「今まで散々、いじめていたから……」


ナウマン象「恨んでいるだろうな、俺たちのこと」


金歯「……うん」


 恨まれたままヒロシに死なれたことがショックだった2人は、その後出家。マルぼんは、バカとかマヌケとかろくでなしとかいう単純な言葉で、ナウマン象と金歯に強大な精神的ダメージを与えた『悪口強化メガホン』の効果は絶大だと思いました。