・私は現場と事務とを行ったり来たりしていて、職場に安住の地がない人間なのですが、さすがに事務室にいることが多くなっています。事務室には、事務関係を総括するエライさんがいまして、この人が大の小説好き。


エライさん「どぶろくクンは、司馬遼太郎先生の小説は読むのかね?」


私「えっと、少しだけ読みます」


エライさん「『燃えよ剣』は読みたまえよ。で、他にはどんな本を読むの」


私「えっと、山田風太郎先生とか」


エライさん「ふむふむ」


私「隆慶一郎先生とか」


エライさん「ふむふむ」


私「荒山徹先生とか」


エライさん「誰?」


「はい! 朝鮮柳生とか書いている人です!」と答えそうになる私でしたが、「朝鮮柳生ってなによ?」と聞き返されるのがオチなので、「さ、最近売り出し中の若手小説家です」とお茶を濁しました。


 そういえば、荒山作品を貸しまくっていた同僚は、見事に荒山作品にとりつかれ、他の作家にも手をだしているみたいです。めでたしめでたし。


・「ウルトラダイナマイト」を速攻で見抜くテッペイさんはさすが。