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井上ひさし「不忠臣蔵
吉川英治柳生石舟斎
菊地秀行「柳生刑部秘剣行」


「柳生刑部秘剣行」は、柳生宗矩の次男で「超美形。家光とできている」で有名な、柳生友矩さんが主人公のお話。友矩さんは「超美形。家光とできている」「剣の腕は兄である十兵衛に匹敵するとも言われている」という設定が有名ですが、本作では「剣の腕は兄である十兵衛に匹敵する」という設定が「剣の腕は、十兵衛なんかより余裕で上」ということになっています。友矩さんは史実やほとんどの創作では早死にしますが、本作は「実は死んでなかった!」ということになっており、裏柳生として大活躍。


柳生石舟斎」には、「柳生月影抄」という短編も載っています。これは、宗矩の4人の息子を取り扱った話で、メインは宗冬さん(烈堂もかな)。情けない宗冬さんの成長ものといった感じでした。友矩さんは出ることは出ますが、官僚風をふかせるちょっとヤなヤツとして描かれています。


柳生ものは、作者の思い入れが露骨にわかるということを痛感しました。