オール読物「仏罰、海を渡る」


小説宝石」4月号に『シャクチ』が、「オール読物」4月号に新作短編『仏罰、海を渡る』がそれぞれ掲載されていました。


・「仏罰、海を渡る」


 秀吉の死後、来るべき己の天下に備えて、絶縁状態になっていた朝鮮との国交回復を密かに始める家康。朝鮮からは松雲大師がやってきた。

 
一方、松雲大師がやってくることを知った加藤清正はビックリ仰天。朝鮮出兵時に大師に酷い目に遭わされた経験のある清正は、「あの妖怪坊主、なんぞやらかすに違いないぜ!」と思い、配下の九頭鷹之祐ら配下4人に大師の目的を探るように命じた!


 果たして大師の目的とは……


 登場人物でお分かりいただけると思いますが、この話は「柳生外道剣」のセルフパロです。わざわざ九頭鷹之祐たちを登場させて、『剖棺斬屍』に言及させたりしているあたりが憎らしい! 一瞬とはいえ、あの人がでているのも憎らしい! 九頭鷹之祐たちは、「外道剣」に比べたらアレな感じ。師匠に連絡しないからいかんのです! 「オール読物」のシリーズなのでネタ成分はほとんどありませんが、この話自体がネタのような感じなので、そちら方面の不満はなし。